2010年5月11日火曜日

「終の住処」




昨年、
芥川賞を受賞された
磯崎憲一郎さんの
「終の住処」をホリデー中に再読。

いろんな事を知っている人なんだろうなあ、
いろんな感情の動きや、
感じた事を常にメモして、
生まれた作品なんじゃないかなあ、
とか
あんまり内容そのものじゃない事を
1度目も今回も、
常に考えながら読んでしまいました。

とても
まじめな作品だと思うのだけれども。

私は、
人生って、
どんな事にも、
ぷすって笑ってしまうような
視点があると思うんだけどな。

で、
作品とは別なところで、

現在私たちは、
家を購入し、
快適な生活ができるように、
いろいろとし、
カーペットや窓の付け替え、
屋根裏部屋の改装などを計画していますが、
あと、20年、30年この家に住み続け、
この家が歳を重ねた時の
「終の住処」になるのかな?と。

気に入って
購入に踏み切った家だけれども、

多分、ならないだろう、な、と。

それは、
英国では、
「家」に価値があり、
環境、状態、経済が良ければ
購入した価格よりも高く売れることもよくあることで、

住宅ローンの変更も
最低2年は払い続ければ、
ペナルティを与えられる事も無いし。
(ローンの会社によるのかも)

この家を売って、
そのお金をもとに、

もし家族が拡張すれば、
もっと広いところに引っ越すかもしれないし、
拡張に伴い、
もっと学校に近いところに引っ越すかもしれないし、
このまま、
2人のままだったら、
もっと狭い家に引っ越すかもしれないし、
足腰が利かなくなってきたら、
平屋の家に引っ越すかもしれない。

可能な選択肢がある。


30代、40代で購入した家を
「終の住処」と言えるのは、
日本の住宅事情故だな、と感じた一冊でした。

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