2011年4月11日月曜日

「Lost In Translation」



最近、映画館にも行っていなくて、
DVDも観ていなくて、
デジタルボックスで録画した作品ばかり観ている。

で、最近録画して、観た作品。

ロスト イン トランスレーション。
好きな作品のひとつ。

この作品の最後に流れる
The Jesus and Mary Chain の 「Just Like Honey」は
よく聴くのに、この作品を観るのは久しぶり。
今回が3回目の鑑賞。

2度目の鑑賞後、
日本の友人に、「良い作品だよ」と言ったら、
「日本のことを馬鹿にしていない?」と。
確かに、「日本」という日常の中でこの作品を観たら
そう感じるのかもしれない。

わたしが、1度目に映画館で観たときは、
英国生活2年目。
英語も、ままならないし、
日本の映像を見ても、それ程、遠いいものには感じなかった。

その後、英国生活4年目、
フラットメイトとうまくいかず、
友人宅で居候生活をしていたときに、
友人のDVDコレクションから見つけたこの作品を観たときは、
ラストで涙が止まらなかった。

言葉が伝わらない世界で、
(同じ言語を話していても、
 うまく伝わらないことばかりだけどね。)
出会いと、こころのつながり、
時差ぼけ、日本の美しさと変なところ。

そして、
私はまともな(?)ホームシックになった事はないけれど、
日本が、東京が、
東京の夜の明るさが、
朝の雑踏と夕方の雑踏が、
ひどく遠いものに感じ、切なくなった。

そして、今回は、
もう2度と、この時の東京には会えないのだと。

今日で、震災から1ヶ月がたつ。

日本が再建しても、復興しても、
時間がたっても、
もう、この時の東京には戻らない、と思う。
決してネガティブな言い方をしているわけではなくて。
この震災が、人々のこころを
大きく変えてしまったのではないか、と。
少なくとも、わたしのこころは。日本にいなくても。

たとえば、
今、15歳の時の自分を振り返ってみて、
同じ人間であるはずなのに、
地球は同じように周っているはずなのに、

15歳の私は、ここにはいない。
好きなコトも、嗜好も、ちがう。
世の中を見る眼差しも、ちがう。
まったく、違うことにとらわれている。
そんなかんじで。
良くも悪くも。


まだ、本震並みの余震が続いていたり、
原子力発電所も解決ができていないし、
行方不明者の数が減ることもなく、
いちからやり直すにも、いちに立てない状況だけれども、、。

どうか1日でもはやく
平穏な日々に戻れますように。

1 件のコメント:

shidekubo さんのコメント...

私はこの映画DVDで観ました。GPに言った時のドクターが女医さんで、この映画をみてすごく日本に行きたいと言っていました。それで面白いからと勧められたのです。わざわざ
ビル・マーレイの名前と映画のタイトルをメモってくれて。そしたらとても面白かったです。日本にずっと住んでいたら変な映画と思うかもしれないけれど、海外で生活したことがある人にとってはなるほどと思える事がいろいろ発見できました。